2010年6月20日

小惑星探査機「はやぶさ」が地球に帰還

6月13日に小惑星探査機「はやぶさ」が地球に帰還しました。
小惑星「イトカワ」のサンプルが入っている可能性があるカプセルの回収も成功しました。
プロジェクト関係者の皆様、おめでとうございます。

[JAXA - 小惑星探査機「はやぶさ」]
http://www.jaxa.jp/projects/sat/muses_c/index_j.html

しかし、「はやぶさ」の後継機となる「はやぶさ2」の開発は順調には行かないようです。
麻生内閣時代の平成22年度予算約17億円から、民主党への政権交代に伴う歳出見直しで5,000万円に減額されました。
さらに、昨年11月の事業仕分けで3,000万円にまで縮減されました。
公転軌道の関係上、探査機の開発計画は予算・時間との戦いになります。
予算措置が遅くては打ち上げに間に合いません。

今回の成功の結果、民主党政権から喝采があがったものの、「はやぶさ」が地球に帰還できなかった場合はどうなっていたのでしょうか?
(「はやぶさ」は工学実験衛星だったため、帰還に失敗しても成果としては相応なものでした)
予算を大幅に削減しておきながら現金なものです。
今の民主党政権には科学技術振興に対する政策が全く無いとしか思えません。


---閑話休題---


さて話がそれましたが、なにが言いたいかと言うと、「はやぶさ」の地球帰還には多くの失敗が糧になっていることを忘れないでほしいのです。
太陽フレアによるものと思われる故障で火星周回軌道に乗せられなかった「のぞみ」。
第1段のノズル破損によるM-Vロケット4号機打ち上げ失敗。 (「はやぶさ」はM-Vロケット5号機で打ち上げ)
JAXAは失敗の都度、国民から批判を浴びながらも低予算で研究・開発を続けてきました。
M-Vロケットが廃止されたため今後はH-IIAロケットやH-IIBロケットでの打ち上げなりますが、これらも失敗を乗り越えて開発されたものです。
低予算の中でもこれらの失敗を糧にして、「はやぶさ」のプロジェクトに繋げてきました。

しかし、長期的な科学技術振興に対する政策に基づいて予算措置や計画がとられないと今回の技術や成果も継承されないまま消えていってしまう可能性があります。
また「はやぶさ」以外にも、長期的にしか成果が出ない地味な研究がいくつもあります。
日本が宇宙開発で世界をリードするには、成果や、成功・失敗にとらわれず長期的な科学技術振興の視点で宇宙開発は行われるということを、国民の一人ひとりが理解していくことが重要なのです。

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