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2018-04-22

高齢者優遇は改める時期にきている

公共交通機関には優先席 (優先座席) というものがあり、その中に「お年寄りの方」という記述があります。

優先 (座) 席のステッカー (出典:京都市交通局)

この他にも、高齢者優遇は文化的・慣行的なものだけでなく、社会福祉にも多く存在し…
  • シルバーパス (福祉乗車証) によって、わずかな支払いだけで自治体が運営する公共交通機関の利用が可能
  • 健康保険における優遇 (医療自己負担が、70歳以上は2割、75歳以上は1割)
  • 所得の低い高齢者1人あたりに3万円を給付する「臨時福祉給付金」
  • 年金受給の世代間格差 (物価を考慮しても存在する納付金額と受給金額の格差)
…などがあります。

しかし、このような高齢者優遇は制度的に限界に来ており、改める時期にきていると思います。
また、「高齢者」であることだけで優遇せずとも支援が必要な方は、条件に該当さえすれば現行の他の社会福祉でカバーできます。
少子高齢化社会に突入した現状を踏まえて、感じたこと、実体験、報道、各種の統計やレポートをもとに考えをまとめたいと思います。

【高齢者の定義】

「高齢者」の定義はいくつか存在し、曖昧なので整理します。
  1. 国際連合では60歳以上を高齢者としています。
  2. ですが、国際連合の機関の1つである世界保健機関 (WHO) では、65歳以上を高齢者としています。
  3. 日本の「高齢者の医療の確保に関する法律」などでは、「65歳 - 74歳までを前期高齢者、75歳以上を後期高齢者」と規定しています。
ここでは日本の法律の65歳以上を高齢者または老 (齢) 人として話を進めます。

【高齢者の甘えと実体験】

(1) 公共交通機関でよく見かける高齢者のマナー違反やモラルハザード
実体験として、公共交通機関における高齢者のマナー違反やモラルハザードが特に目立ち…
  • 公共交通機関から降りようとする客にお構いなく無理矢理に乗ろうとする。
  • 公共交通機関で無理矢理に割り込んできて座席に座る。
  • 公共交通機関内で携帯電話をマナーモードにしない。
  • 公共交通機関内で平然と携帯電話で通話する。
  • 公共交通機関で座っている席の隣に荷物を置く。
  • 注意すると逆ギレし高圧的にがなり立てて罵ってくる。
…といったものは、公共交通機関を利用するたびに、必ずどれかは見かけるほどです。
マナーやモラルが欠如した高齢者が多すぎます。

これらは「高齢者は敬われるべきで多少のことは許される」、「高齢者はわがままを言っても許される」という高齢者特有の甘えから来ていると考えます。

[小5児童、高齢者が泣く赤ちゃんにキレるのは「とても残念」投書に反響]
(J-CASTニュース:2018-04-02)
https://www.j-cast.com/2018/04/02325184.html
────引用ここから────────────────────
 「最近の高齢者は...」と題する投書は、3月20日付の読売新聞朝刊の同欄に載っていた。
投稿者は、埼玉県蓮田市に住んでいる高校生 (16) だ。
電車内で泣き出した赤ちゃんに「早く泣きやませろ」と声を上げるなど、「文句を言う」高齢者を時々見かけるとし、
 
 | 「年を取ると自己中心的になってしまうのでしょうか。
 |  『最近の若者は』と言われるけれど、自分たちからしたら
 |  『最近の高齢者は』って感じです」
 
と疑問を呈した。
 先の児童はこの投書の主旨に共感したようで、自身の投書で
 
 | 「バスや電車内で泣いている赤ちゃんに舌打ちしたり、にらんで
 |  きたりする人をよく見かけます。
 |  全員が高齢者かどうかわかりませんが、そういう人がいるのは
 |  とても残念です」
 
と書いた。
 「赤ちゃんを抱えた母親があやまっているにもかかわらず、『あやまるなら最初から乗ってくるな!』という声が聞こえてきたこともありました」との実体験も明かし、
 
 | 「子どもたちは地球の未来を担う存在です。
 |  冷たい目でみないでほしいです」 
 
と主張した。
────引用ここまで────────────────────

(2) 実体験の事例
実体験として、先日、列車内で私の目の前の席が空いたところ、私の横に立っていた老人が恥も外聞もなく、急に、無理矢理に割り込んできて座りました。
該当の座席は優先席ではありませんし、そもそも急に割り込んだ動きを鑑みても、席を譲られる要素を欠いています。

無理矢理に割り込んできた高齢者 (写真は加工してあります)

他にも、高齢者のマナー違反やモラルハザードであげたケースを見ない日は、まずありません。
例えば、列車内で携帯電話の着信音が鳴り響き、さらに着信をとって通話を始める高齢者の姿をよく見かけます。

列車内で平然と携帯電話で通話する高齢者 (写真は加工してあります)

(3) 報道から見えてくる高齢者のマナー違反やモラルハザード、犯罪行為の増加
前述の実体験だけでなく、近年の報道からも高齢者のマナー違反やモラルハザード、犯罪行為の増加を感じます。
以下は、近年に報道された高齢者が起こしたトラブルの例です。
「飲酒」の上での暴力行為、すぐにキレる (激情・憤怒) 、他人の迷惑を顧みないマナー違反、モラルハザードなどが目立ちます。

[日航機内で乗務員の両頬数回殴打、長野の78歳暴行疑いで逮捕 沖縄県警]
(産経新聞:2017-06-21)
http://www.sankei.com/west/news/170621/wst1706210084-n1.html
────引用ここから────────────────────
 マニラ行きの日本航空機内で3月に客室乗務員の顔を殴打する暴行を加えたとして沖縄県警は21日、航空法違反 (安全阻害行為の禁止) などの疑いで、長野県松本市双葉の無職、唐沢良雄容疑者 (78) を逮捕した。
────引用ここまで────────────────────

[酔ってCA蹴った疑い 機内で暴れた70歳男逮捕]
(産経新聞:2017-11-27)
http://www.sankei.com/affairs/news/171127/afr1711270025-n1.html
────引用ここから────────────────────
 航空機内で客室乗務員 (CA) を蹴ってけがを負わせたなどとして、警視庁東京空港署は、傷害と航空法 (安全阻害行為の禁止) 違反の疑いで、埼玉県鴻巣市松原、無職、会田芳稔容疑者 (70) を逮捕した。
東京空港署によると、会田容疑者は「弁護士にしか話さない」と供述している。
────引用ここまで────────────────────

[<ユリカモメに矢>石巻署が70代男性宅を捜索 鳥獣保護法違反容疑]
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201804/20180407_13053.html
(河北新報:2018-04-07)
────引用ここから────────────────────
 宮城県石巻市中里7丁目の北上運河で頭に矢のような物が刺さったユリカモメが見つかった事件で、石巻署は7日午前、鳥獣保護法違反の疑いで、近くに住む70代の男性の自宅を家宅捜索した。
男性に任意同行を求め、事情を聴いている。
────引用ここまで────────────────────

[電車座席に紙置き、老人クラブ仲間16人分確保]
(読売新聞:2018-04-12)
────引用ここから────────────────────
 JR東北線の仙台発白石行き普通電車内で、仙台市の老人クラブ会員が、花見に行く仲間のために座席に紙を置いて16席分確保していたことがインターネット上で批判され、同市老人クラブ連合会がホームページ (HP) で謝罪していたことがわかった。
────引用ここまで────────────────────
別のパラグラフで、警察などの統計資料を元に、高齢者の犯罪行為の増加に対する提言をまとめます。

【少子高齢化により高齢者はマジョリティーに】

2016年9月の国の統計では、日本の総人口に占める高齢者 (65歳以上) の割合は27.3%となっています。
206年には38.4%に達して、国民の約2.6人に1人が65歳以上の高齢者となる社会が到来すると推計されています。

[平成29年版 高齢社会白書/第1章 第1節 1-(2) 将来推計人口でみる50年後の日本]
(内閣府:2017-06-23)
http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/zenbun/s1_1_1.html

現在で総人口の3割、将来的に4割を占める高齢者は、もはやマイノリティーではなくマジョリティーであり、高齢者というだけで優遇措置を受けるべき状況にありません。

【提言1:社会福祉は日本の事情を勘案して構築するべき】

前述のパラグラフ【少子高齢化により高齢者はマジョリティーに】の通り、2016年9月の国の統計では、日本の総人口に占める高齢者 (65歳以上) の割合は27.3%となっており、これは第2位のイタリアのも約23%に対しても高く、世界でも最も高齢化が進んでいる国です。

[主要7カ国 (G7) の高齢化率 (2016年) ]
  • イタリア ………… 23% (高齢化率第2位)
  • ドイツ …………… 21% (高齢化率第4位)
  • フランス ………… 19%
  • イギリス ………… 18%
  • カナダ …………… 16%
  • アメリカ合衆国 … 15%
  • 世界平均 …………  8% (参考値) 

つまり、外国と同等の社会福祉は現実的ではありません。
日本の高齢者割合は主要国で最高となっており、社会福祉は外国に合わせるのではなく日本の事情を勘案して構築するべきです。

例えば、国による年金制度は賦課 (ふか) 方式から積立方式に改めるべきです。
※賦課方式 … 支払った保険料が現在の年金受給者の支払いに充てられる方式
※積立方式 … 将来自分が年金を受給するときの財源を現役時代の間に積み立てておく方式

外国の事例は参考にできても、日本の事情を勘案した社会福祉を構築しなければ、国は財政破綻 (国債のデフォルト) に至るでしょう。

【提言2:高齢者と準高齢者のトラブルや犯罪を抑制する政策が必要】

近年、刑法犯の検挙人員総数が減少、つまり全体の犯罪件数が減少している中、高齢者の刑法犯検挙人員は2000年台に大幅に増加し、その後も高い水準を維持しています。
刑法犯全体の中で高齢者による犯罪の占める割合も年々高まっており、平成元年 (1989年) と比べて約7倍に増加し、また、検挙人員総数に占める割合も2.1%から16.9%に上昇しています。

[平成28年版 犯罪白書/第7章 高齢者犯罪/第1節 犯罪の動向]

[平成25年版 警察白書/特集II-第2項 高齢者による犯罪]
(警察庁:2013-07-31)

上述のパラグラフ【高齢者の甘えと実体験】においても、「しらけ世代」以上の高齢者と準高齢者のマナー違反はモラルハザードは深刻だと体験しています。
※しらけ世代 … 1950年 - 1964年の間の生まれ:54際 - 68歳ぐらいの世代

もちろんこの世代に該当する全ての方がマナー違反やモラルハザードを起こしているわけではありませんが、実体験、そして上記の犯罪白書や警察白書のデータが示す通り、高齢犯罪者の増加の勢いは、高齢者人口の増加の勢いをはるかに上回っている現状があります。
動機・原因も「激情・憤怒」と「飲酒」だけで7割を超えます。
高齢者と準高齢者によるトラブルや犯罪の増加を抑えていく政策が必要だと思います。

また、判断力や機能の低下を認めない高齢者によるトラブルも見逃すことができません。

[高齢者の限定免許など検討=有識者ら分科会が初会合-警察庁]
(時事通信:2017-10-02)
────引用ここから────────────────────
 高齢ドライバーによる交通事故防止対策として、自動ブレーキなどが搭載された「安全運転サポート車」に限って運転できる限定免許や、実車試験の導入可否などについて検討する分科会の初会合が2日、警察庁で開かれた。
来年度中にも方向性を取りまとめる。
────引用ここまで────────────────────

これらから、高齢者と準高齢者によるトラブルや犯罪の増加を抑える政策が必要だと考えます。

【高齢者と準高齢者によるトラブルや犯罪の増加を抑える政策案】
  1. 健康診断における精神科医・心療内科医よる診断の義務化
  2. 1.の健康診断結果を基にしたアルコール依存症の治療推進
  3. モラルハザードによるトラブル多発者の精神治療および隔離
高齢犯罪者の「動機・原因」を踏まえると、これらの政策により高齢者または準高齢者のトラブルや犯罪は抑制できるのではないかと思います。
また、これらは高齢者の精神面や潜在的なアルコール依存症患者の健康増進にも寄与します。

【提言3:高齢者よりも子供や子育て世帯などに優遇処置を】

まず、これは高齢者を全て切り捨てる提言ではありません。
「高齢者」というだけで優遇処置を受けなくとも現状の社会福祉によってカバーでき、「高齢者」を理由とした優遇処置を無くして子供や子育て世帯に優遇処置を振り向けるべきだ、と言っているのです。
現状の優遇処置や社会福祉としては、例えば…
  • 義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または妊娠初期の方など、外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせる「ヘルプマーク」が配布されており、高齢者でなくとも優先席では席を譲るよう、公共交通機関から利用者へ要請されている。
  • 社会的に不自由度が高い身体障害、知的障害、精神障害は、高齢者でなくとも「障害者」として都道府県または政令指定都市から認定を受けて社会福祉を受けられる。
  • 要介護認定を受ければ、訪問介護のサービスとして「身体介護」や「生活援助」を受けられる。
…といったものがあります。

ヘルプマーク

また、高齢者世帯と子育て世帯の貯蓄額の差があります。
以下の総務省統計局の資料では、高齢者世帯の貯蓄現在高は1世帯当たり2430万円です。
それに対してインタースペースの2017年3月13日「ママのお財布事情」に関する調査結果では、子育て世帯の平均貯蓄額は252万円と約1/10です。

[統計からみた我が国の高齢者 (65歳以上) ]
(総務省統計局:2016-09-18)
http://www.stat.go.jp/data/topics/topi970.html

[子育て世帯の平均貯蓄額は?]
(マイナビニュース:2017-03-14)

国の家計調査報告の統計でも、40歳未満の世帯の平均貯蓄額が574万円となっているのに対し、60歳以上の各年齢階級では平均貯蓄額が2000万円を超えており、年齢階級が高くなるに従って平均貯蓄額が多い傾向にあります。 

[平成28年 (2016年) 家計調査報告 (貯蓄・負債編)/III 世帯属性別にみた貯蓄・負債の状況]
(総務省統計局:2017-05-16)

人生には貯蓄しやすい時期と消費が重なる時期があります。
必要な支出も子供1人増える毎に消費も増えるのですから、子育て世帯の方が貯蓄しにくいのは当然です。
報告にある家計状況ならば、少子高齢化の対策としても高齢者や高齢者世帯より、子供や子育て世帯を優遇するべきです。

【優先席を利用できる対象者から高齢者を外すべき】
優先席を利用すべき対象者は旅客事業者によって細かい差異はありますが、現在のところ下記の通りです。
  • お年寄りの方 (高齢者)
  • 身体の不自由な方 (怪我人、障害手帳やヘルプマークの交付を受けている方)
  • 妊娠している方 (マタニティマークの交付を受けている方)
  • 乳幼児をお連れの方
  • 内部障害のある方 (障害手帳やヘルプマークの交付を受けている方)
もし、優先席がこれらの方々に総人口の比率通りで割り当てられた場合、確率的に総人口の3割 - 4割を占める高齢者だけで優先席はほとんど埋まります。
高齢者というだけで優遇すれば、他の優先席を必要とする方々 (障害者・怪我人・妊婦・乳幼児連れ、子供など) が優先席を利用できなくなります。
高齢者というだけで優先席を利用できるとする条件は廃止し、高齢者は高齢者以外の方と同じように割り込むことなく通常の座席を利用するべきです。
高齢者かつ体が不自由で座席に座らないとつらいという場合、年齢ではなく優遇処置を必要とする理由 (例えば怪我人障害者) をもって優先席を利用すれば良いだけの話です。

[高齢者向けの福祉乗車証より子育て世帯向け福祉乗車証に振り向けるべき]
わずかな支払いで公営バスなどが乗り放題になる高齢者向けの福祉乗車証の「シルバーパス」はあっても、子育て世帯向け福祉乗車証がある自治体は、まずありません。
少子化対策がまったく功を奏していないのに、高齢者の方が子供や子育て世帯より優遇されている現状があります。
公営バスなどが乗り放題になる高齢者向けの福祉乗車証は条件を厳しくし、代わりに子育て世帯向け福祉乗車証に税金の歳出を振り向けるべきです。
高齢者かつ体が不自由な場合は、「障害者」として福祉乗車証を受けることができます。
要介護認定を受ければ、「身体介護」や「生活援助」といった介護サービスを受けることができます。
医療機関の受診であれば、診療所などによる訪問医療も選択肢にあります。
生活する上でどうしても公営バスなどを利用して移動する必要がある場合は、高齢者世帯は運転免許証を取得していないか返納していること、及び、非課税世帯 (あるいは低所得世帯) であることを条件にシルバーパスの交付をすれば良いと考えます。

シルバーパスに限ったアンケートではありませんが、以下のようなアンケート結果もあり、高齢者自身、優遇されすぎていると感じているケースも少なくありません。

[70代も半数は「高齢者が優遇されすぎ」と回答]
(日経ビジネス:2017-05-26)

高齢者世帯と子育て世帯の貯蓄額の差、年齢階級が高くなるに従って平均貯蓄額が多い傾向にある現状から踏まえると、年齢だけを条件にした高齢者向けの福祉乗車証「シルバーパス」は過剰な社会福祉と言えます。

【最後に:誰しもがいつかは高齢者になる】

大体の方は平均余命から考えて、いつかは高齢者になります。
少子高齢化にある現在の日本では、高齢者がマジョリティーの時代が、少なくとも数十年は続くことになります。
誰しもがいつかは高齢者になる可能性がある以上、そのときが来たら、もはや高齢者であることが特別なことではないという自覚を持たなければならないと思います。
「天は自ら助くる者を助く」(出典:サミュエル・スマイルズ著「自助論」) という言葉があります。
単に年を重ねたからといって世間に甘えるのではなく、その前に、まず自分でなんとかしようと努力しなければならないと思います。
  • 家族や友人、仲間など身近にいる人の生活を不幸にせず、
  • 養生し、
  • 適切な範囲で仕事に励み、
  • 貯蓄し、
  • 趣味などを見つけて人生を楽しみ、
  • 慎ましやかに生きること
これらを若いときから心がけ、実体験や様々なレポート、報道にある「老害」とまで言われる一部の高齢者の姿を反面教師とし、慎ましやかに生きることが大切だと思います。

2018-04-08

Yahoo! JAPANがディレクトリ型検索サービスを終了

Yahoo! JAPANが、2018年3月29日をもって「Yahoo!カテゴリ」のサービスを終了しました。

Yahoo! JAPAN (出典:Wikimedia Commons)

[Yahoo!カテゴリ サービス終了のお知らせ]
(Yahoo! JAPAN:2018-03-29)
https://dir.yahoo.co.jp/info
────引用ここから────
Yahoo!カテゴリは、2018年3月29日をもってサービスの提供を終了いたしました。
1996年の弊社創業時から長きにわたりご愛顧いただき、誠にありがとうございました。
また、審査サービスであるYahoo!ビジネスエクスプレスも2017年7月31日に販売を終了しております。
────引用ここまで────
「Yahoo!カテゴリ」はディレクトリ型検索と呼ばれるサービスで、スタッフが手作業でサイト情報を収集して分類 (カテゴライズ) 、大分類→中分類→小分類といったアクセス方法でWebサイトにたどり着くことができるサービスでした。

このディレクトリ型検索のサービスは、パソコン通信における操作の類似性や、階層をたどることによるWebサイトの探しやすさからYahoo! JAPANをはじめとしたポータルサイトと呼ばれるWebサイトで整備されていました。
しかし、Webサイト数の爆発的な増加や現在のように「Yahoo!検索」や「Google検索」などのロボット型検索の性能が向上して主流になると、手作業で登録するディレクトリ型検索は更新が遅く、ディレクトリ型検索を提供していたポータルサイトの多くはサービスを終了していきました。

1990年代後半はネットサーフィン (Webサイトを興味の赴くまま次々に表示して閲覧していく行動のこと) 黎明期だったとは言えると思います。
(もっとも、The InternetはHTTPやWebサイトが登場する以前から存在し、ネットワークプロトコルがTCP/IPへの切り替えられたのは1983年であり、「HTTP」≠「インターネット」なので、1990年代後半をインターネット黎明期とは言うことはできませんが)
当時のWindows 95とダイヤルアップによるインターネット接続、そしてWebブラウザによるポータルサイトへのアクセスの時代からPCによる常時接続、そして現在はスマートフォンを中心としたインターネットの利用へと様変わりしています。

日本でポータルサイトとして人気のYahoo! JAPANがディレクトリ型検索を終了したのは、一つの時代が終わったように感じられます。
この約20年で「ネットサーフィン」という言葉自体が死語になりましたから、これも時代の流れなのでしょう。