4/23には1頭が口蹄疫と確定しました。
4/27には豚への感染拡大が確認されました。
4/28には県境の宮崎県えびの市でも疑いのある牛が確認され、さらにFAO (国際連合食糧農業機関) がアウトブレイク (感染拡大) と発表。
5/8 までに合計62,426頭の家畜 (豚が57,938頭、牛が4,488頭) が殺処分の対象になりました。
[東国原英夫 オフィシャルブログ 5/7]
http://ameblo.jp/higashi-blog/entry-10530013571.html
これは日本の過去100年で最大の被害です。
1908年に522頭の感染が確認された後は、2000年に宮崎県と北海道での発生がありました。
このときは森政権でしたが国の緊急対策が功を奏し、740頭の家畜の殺処分ですぐに終息しました。
不人気な内閣でしたが、口蹄疫に関しては世界的に類を見ない快挙として賞賛されました。
それに対し、鳩山政権は今回の口蹄疫発生に対してまったく対策を講じていません。
現在も宮崎県や農家で対策を講じている状態です。
- 政府指導なし。
- 政府からの消毒薬や殺処分の支援なし。
- 赤松農林水産大臣は放置したまま4/30 - 5/8に南米各国を外遊。
- 鳩山首相は進退を賭けてしまった普天間基地移設問題で5/4に沖縄を訪問、宮崎県はスルー。
- 口蹄疫発生の10日後に、中央畜産会が事業仕分けで支援削減の結論。
口蹄疫ウイルスは飛散すると最大で100km先まで飛ぶため、宮崎県や近隣では家畜だけでなく、人、物の移動の制限が行われます。
感染の疑いのある家畜は全頭殺処分します。
自助努力で宮崎県内に抑えているだけでも奇跡です。
それに対して仕打ちをするように、民衆党政権は被害を受けた畜産農家へ融資する中央畜産会を事業仕分けで支援削減し国庫へ返済するべき、との結論を出しました。
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[口蹄疫発生に伴う関連対策(4/30) (PDF:238KB)]
http://www.maff.go.jp/j/press/seisan/c_kikaku/pdf/100430-01.pdf
1. 家畜疾病経営維持資金融通事業 (融資枠拡大等)
(1) 事業の目的
口蹄疫の発生により被害を受けた畜産経営に対し、経営の再開・継続に必要な低利資金を融通し、畜産経営を支援する。
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農林水産省は民主党の方針の「政治主動」のため、政治家への進言も出来ず対策を進めることが出来ません。
その主導するべき大臣である赤松農林水産大臣は問題を放置したまま4/30 - 5/7に南米各国を外遊しました。
鳩山首相も進退をかけてしまった普天間基地移設問題を優先し5/4に沖縄県を訪問しています。
宮崎県の東国原知事は県レベルで対策に努めていますが限界があります。
東国原知事は4/27に赤松農林水産相を訪れ、財政支援や早急な感染経路の特定などを求める要望書を手渡しましたが、上記の通り放置されました。
東国原知事は5/1には陸上自衛隊に災害派遣を要請、「非常事態を宣言してもいい」とも訴えました。
さらに東国原知事をはじめとする首長らは政府に緊急対策の陳情を行おうとしましたが、次期参院選対策のため宮崎市を訪れた小沢幹事長と5/7になってようやく面会できました。
民主党の「陳情は民主党の幹事長が一括して受ける」との方針から調整が遅れた結果と言えます。
また、これだけの非常時にもかかわらず、マスコミの報道はほとんど行われていません。
宮崎県の農業生産額の50%以上は畜産で占められます。
家畜、人、物の移動が制限され出荷が止まるため、このまま畜産業は壊滅的な被害を受けます。
また、1頭当たり65万円かかる殺処分も、現在は全て県や農家負担です。
自民党は4/28に口蹄疫対策本部を設置し、政府に対策案を提案しています。
国の危機に対して与党・野党の面子など気にしているときではないのです。
2010/4/28に FAO (国際連合食糧農業機関) は声明を発表し、日本と韓国における口蹄疫の流行に対する憂慮を発しました。
2001年に、日本と韓国から始まった口蹄疫の流行が南アフリカ、ヨーロッパに広がり壊滅的な被害を与えた例 (英国で700万頭処分) をあげて、すべての国がリスクにさらされているので厳重な警戒をするように呼びかけています。
すでに口蹄疫ウイルスの解析から、中国 → 日本 または 韓国 → 日本 の国際的な感染経路が疑われています。
世界的なパンデミックになれば当然、外国からの非難は免れず国恥になります。
このままでは日本の畜産業は壊滅し、世界的なパンデミックに発展しかねない状況です。
口蹄疫問題は、14年以上の時間を要している普天間基地移設問題よりも喫緊な問題なのです。
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