2008年7月13日

金価格連動ETFに関する考察

6月30日、東証に金の価格に連動するETF「SPDRゴールド・シェア」(証券コード:1326)が上場されました。
金価格連動ETFは、すでに大証2部に上場されている「金価格連動型上場投資信託」(証券コード:1328)があります。
ちょっと金価格連動ETFについて考察・検討してみます。

◆SPDRゴールド・シェア
ワールド・ゴールド・トラスト・サービシズ・エルエルシーが管理をしています。
ロンドン金地金価格に連動することを目指し、収益分配は原則行いません。
このETFは主に金へ直接投資します。
50口単位で購入可能で、現在のところ50万円程度から売買可能です。
日本以外の市場にも上場していて、日本以外だと金との交換もできるようです。
金に直接投資するためトラッキングエラーが低そうに思えます。
但し、最低購入単価が高く、収益分配もありません。

◆金価格連動型上場投資信託
野村アセットマネジメントが管理しています。
ロンドン金地金価格に連動することを目指し、収益分配は年1回行います。
このETFは金に直接投資はせず、金価格に連動する債権を組み込んだETFです。
10口単位で購入可能で現在のところ3万円程度で売買します。
金に直接投資をしないため、トラッキングエラーは高そうに思えます。
しかし、最低購入単価が低く、収益分配が年1回あります。


<金投資に対する考察>
シーゲル博士の収益率の調査結果を確認してみます。

1802年に株、債券、金にそれぞれ1ドル投資した場合195年後の1997年にどうなっているか?
・株式: 747万ドル
・債券: 1万744ドル
・金 :13ドル

シーゲル博士の調査結果では、金投資はリターンが悪いです。
これは、金は現金と同じで、持っているだけでは額面価値が増えないからです。
1万円は1万円のままであり、金1gは1gのままだからです。
後は他の物価との相対的な価値によってのみ価格が変動します。
これをキャピタルゲインと言います。
これに対し、配当金などによる収益をインカムゲインと言います。

株式が最も良い収益となっていますが、これは株式はキャピタルゲインとインカムゲインの両方を得ることができるためです。
シーゲル博士は株式の累積リターンの97%は配当金の再投資によって生み出され、キャピタルゲインが生み出した部分はわずか3%に過ぎない、と結論づけています。


<結論>
私は、金投資は行いません。
また、お勧めしません。
キャピタルゲインを得にくい金価格連動ETFより現金を預金する方が良さそうです。

「有事の金」と言われるように、金は世界中で価値を認められているため、どこでも通用します。
そのため金価格は株式や債券とは異なった動きをします。
どうしてもリスク分散として金投資を行うのであれば、配当金がある「金価格連動型上場投資信託」(証券コード:1328)か、または田中貴金属工業で直接、金やプラチナを積み立てたり金貨を購入するのが良さそうです。

[田中貴金属工業]
http://gold.tanaka.co.jp/

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