2017年4月9日

仮想通貨に対応した改正資金決済法が施行

2017年4月から、仮想通貨に対する改正資金決済法が施行されました。
正確には、2016年5月に成立した「情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律」により、「資金決済に関する法律」が改正され、2017年4月1日から、仮想通貨に関する新しい制度が開始されたものです。

[平成29年4月から、『仮想通貨』に関する新しい制度が開始されます - 金融庁:4月3日]
http://www.fsa.go.jp/common/about/20170403.html

仮想通貨に関する、改正のポイントは以下の4点です。

  1. 仮想通貨の定義
    不特定多数間での物品購入・サービス提供の決済・売買・交換に利用できる「財産的価値」で、情報処理システムによって移転可能なもの、と定義されました。
    つまり、法定通貨ではないものの、決済手段の一つと解釈されています。
     
  2. 仮想通貨交換業に係る登録制の導入
    仮想通貨交換業を定義し、仮想通貨交換業者に資本要件・財産的基礎等を満たした上で、内閣総理大臣の登録を義務づけています。
     
  3. 仮想通貨交換業者に対する業務規制
    仮想通貨交換業者は利用者への取引内容や手数料等の情報提供、システムの安全管理や利用者財産と自己資産の分別管理を行い、定期的にその状況について公認会計士又は監査法人の監査を受けることが求められています。
     
  4. 仮想通貨交換業者に対する監督
    仮想通貨交換業者は、帳簿書類・報告書の作成、監査報告書を添付した報告書の提出、立入検査、業務改善命令等の監督規制を受けることになりました。


仮想通貨が定義され、仮想通貨交換所 (仮想通貨交換業者) は登録制になり、国内であれば行政から業務規制と監督を受けることになりました。
2013年に破綻したBitcoin交換所のマウントゴックス (Mt. Gox) のような仮想通貨交換所 (仮想通貨交換業者) は規制と監査をうけるため、不正会計処理を行いにくくなり、利用者の安全性が高まることになりました (資産の分別管理などFX事業者と同レベルの規制です) 。

これに伴い、マネーロンダリング対策としての犯罪収益移転防止法の義務を負う「特定事業者」に仮想通貨交換事業者を追加し、同法に規定される口座開設時の本人確認義務、疑わしい取引の当局への届出義務等も適用されることになりました。
利用者からしてみれば、仮想通貨交換所 (仮想通貨交換業者) を国が監督することで、安全性が高まることは良いことです。

現在のところ、仮想通貨はBitcoin (BTC) の流通が圧倒的で、次点がEthereum (ETH) 、他はRipple (XRP) 、Litecoin (LTC) やMonero (XMR) といったマイナー仮想通貨 (Altcoinと呼ばれます) が流通しています。

ビックカメラがBitcoinによる決済を試験導入するなど、利用できる環境も少しずつ拡大しています。

[仮想通貨ビットコインでお支払いが出来る決済サービスを4月7日より試験導入 (PDF) - ビックカメラ:4月5日]
http://www.biccamera.co.jp/ir/news/pdf2017/pr-170405.pdf

Moneroなどは匿名暗号通貨と呼ばれ、送金元や送金先を特定できないぐらいに匿名性を高めた仮想通貨です。
(Bitcoinといったこれまでの仮想通貨は、ブロックチェーンに取引内容が記録され続ける)
匿名暗号通貨はその匿名性の高さからAltcoinの中でも人気が出ています。
匿名暗号通貨はマネーロンダリング対策のしにくさから、今後、何らかの形で規制される可能性もあります。

今後も仮想通貨を取り巻く環境の変化は、目が離せません。

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