今回は事前準備について書きます。
推奨環境であるWindowsとInternet Explorerを前提に書きますが、Mac OS XとSafariでも対応できるように書いていきます。
なお、Javaの動作の関係からFirefoxによるe-Taxの利用はできません。
Firefoxでは確定申告書等作成コーナーがうまく機能しませんでした。
[e-Tax]
http://www.e-tax.nta.go.jp/
[e-Taxの推奨環境]
https://www.keisan.nta.go.jp/h20/ta_top2.htm
※「e-Taxに直接送信することにより申告書等を提出する場合の利用環境」を参照。
1.住民基本台帳カード及び電子証明書の取得
まずは住民票の住所で最寄りの役場/役所に行き、住民基本台帳カード及び電子証明書を取得します。
住民基本台帳カード内のICチップに「本人ですよ」とパソコンなどに認識させるための電子証明書を発行して入れてもらいます。
電子証明書は「公的個人認証サービス (JPKI) 」が発行機関となり、役場/役所で住民基本台帳カードに入れてもらいます。
[公的個人認証サービス (JPKI) ]
http://www.jpki.go.jp/
手数料は以下の通りです。
- 住民基本台帳カードの交付手数料 … 1件500円
- 電子証明書の発行手数料 … 1件500円
- 住民基本台帳カードの暗証番号 … 数字4桁
- 電子証明書のパスワード … 英数字 (大文字小文字の区別はない) の組み合わせで4文字以上16文字以下
住民基本台帳カードを利用するとき、暗証番号を3回連続で間違えると住民基本台帳カードにロックがかかります。
電子証明書を利用するとき、パスワードを5回連続で間違えると電子証明書にロックがかかります。
住民基本台帳カードにロックがかかった場合や電子証明書にロックがかかった場合は役場/役所に行きパスワードを初期化・再登録する必要があります。
有効期限は以下の通りです。
- 住民基本台帳カード … 10年
- 電子証明書 … 3年
2.ICカードリーダライタの購入・設定
ICカードリーダライタを購入し、パソコンへ設定します。
非接触式ICカードリーダライタで、かつe-Tax対応を謳った製品であれば問題ありません。
自治体によっては非接触式及び接触式両方に対応した住民基本台帳カードを発行しているため、接触式のカードリーダライタでもOKの場合もありますが、非接触式ICカードリーダライタの方が無難です。
対応機種は以下のリストで確認できます。
[公的個人認証サービスへの適合性済みICカードリーダライタの一覧]
http://www.jpki-rw.jp/list/files/ICcardlist.pdf
私はSonyの「PaSoRi RC-S330」を購入しました。
[PaSoRi RC-S330]
http://www.sony.co.jp/Products/felica/pcrw/rdw_rcs330.html
ICカードリーダライタのマニュアルに従いドライバとJPKIを利用するために必要なソフトウェアをインストールします。
PaSoRi RC-S330であればドライバにあたる「FeliCaポートソフトウェア」とJPKIを利用するための「PC/SC アクティベーター for JPKI」をインストールします。
3.各種ソフトウェア・ルート証明書のインストール
オンラインで確定申告するための以下のソフトウェア・ルート証明書をインストールします。
- Java
- ルート証明書
- 信頼済みサイトへの登録 (Windowsのみ)
- 公的個人認証利用者クライアントソフト
- 署名送信モジュール (Windowsのみ)
ルート証明書はe-Taxのサイトが「政府のWebサイトですよ」とWebブラウザが正しく認識するため電子データです。
公的個人認証利用者クライアントソフトはJPKIを利用するためのソフトウェアです。
署名送信モジュールはInternet Explorer上でを利用するための公的個人認証利用者クライアントソフトと連携するモジュールです。
Windowsであれば、ルート証明書、信頼済みサイトへの登録、公的個人認証利用者クライアントソフト、署名送信モジュールは以下のサイトにある「作成コーナー事前準備セットアップ」ツールを使用してインストール及び設定をまとめて行うことができます。
[e-Taxをご利用になる場合の準備等]
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/jyunbi.htm
個々に準備する場合は以下のサイトから入手します。
Javaは以下のサイトからダウンロードし、インストールします。
[Java]
http://www.java.com/ja/
◆ルート証明書
[政府共用認証局(官職認証局)及び政府共用認証局 (アプリケーション認証局) のルート証明書]
https://www.e-tax.nta.go.jp/todokedesyo/kaishi_confirm.html
Mac OS 10.4 (Tiger) は、あらかじめ当該自己署名証明書 (ルート証明書) が登録されているため、削除等しない限り登録は不要です。
Macにルート証明書をインストールする場合は以下から入手します。
[ルート証明書のインストール]
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/jyunbi-mac.htm
どうしても手動でインストールしたい場合は以下から直接、ルート証明書 (官職認証局及びアプリケーション認証局) をダウンロードして各Webブラウザ (ルート証明書はWebブラウザ毎に独自に管理される) にインストールします。
[政府認証基盤 (GPKI) ]
http://www.gpki.go.jp/
ルート証明書をインストールすると、Internet Explorerであれば以下のように登録されていることが確認できます。
◆信頼済みサイトへの登録
信頼済みサイトへの登録は以下のサイトにある「信頼済みサイト登録ツール」を用いることで登録できます。
[Microsoft Windows Vista及びMicrosoft Internet Explorer 7への対応について]
http://www.e-tax.nta.go.jp/topics/topics_190806_vistaie.html
手動でInternet Explorerに登録する場合は、「セキュリティ」の「信頼済みサイト」へ以下のサイトを登録します。
◆公的個人認証利用者クライアントソフト
[公的個人認証利用者クライアントソフト]
http://www.jpki.go.jp/download/
※Windows用とMac用があります。
※公的個人認証利用者クライアントソフトはインストール後にメニューから「Java実行環境への登録」を念のため行っておきましょう。
◆署名送信モジュール
署名送信モジュールはActiveXであり、Windowsのみ必要です。
「作成コーナー事前準備セットアップ」ツールを使用せずにインストールする場合は、後ほど確定申告のWebサイトを進めるときに表示されるインストールメッセージでインストールを行います。
4.e-Taxの開始届出書の提出及び利用者識別番号の取得
e-Taxを利用する場合、「電子申告・納税等開始届出書」を事前に納税地を所轄する税務署に提出する必要があります。
以下のサイトからオンラインで手続きが可能です。
[e-Taxの開始(変更等)届出書作成・提出コーナー]
https://www.e-tax.nta.go.jp/todokedesyo/kaishi3.html
ここで登録する暗証番号=パスワードは「e-Taxの暗証番号」であり、利用者識別番号に紐付けられるパスワードです。
納税用確認番号も同様です。
住民基本台帳カードや電子証明書とはまた別のパスワードです。
登録を行うとe-Taxの利用者識別番号が発行されます。
なお、e-Taxにログインしないまま5年間経過すると、利用者識別番号は失効します。
5.電子証明書の登録
住民基本台帳カードに保存された電子証明書を国税庁のシステムに登録する必要があります。
「確定申告書等作成コーナー」から初期登録で登録可能なようですが、私はうまくいきませんでした。
e-Taxソフトを使う方法ではうまくいきましたので、ここではe-Taxソフトを用いた方法を記載します。
e-Taxソフトは初期登録が必要なため、利用者識別番号の発行を受けた後にインストールします。
[e-Taxソフトダウンロードコーナー]
https://www.e-tax.nta.go.jp/download/e-taxSoftDownLoad.html
このソフトの欠点は日本語入力が自動でローマ字入力に切り替えられてしまうことです。
勝手にローマ字入力に切り替えるんじゃない!
e-Taxソフトは共通プログラムのみのインストールではまだ使えません。
必要に応じて追加インストールを行います。
所得税の確定申告であれば以下の追加インストールを行います。
- 共通 → プログラム
- 共通 → 共通帳票
- 申告 → 所得税 → 平成xx年分
後はマニュアルに従い、初期登録を行います。
[e-Taxソフト 初期登録作業]
http://www.e-tax.nta.go.jp/touroku/touroku_online3.html
- e-Taxソフトのバージョンアップ確認
- 利用者ファイルの作成
- 電子証明書の登録
以上で事前準備は完了です。
お疲れ様でした。
以下は関連記事です。
[e-Taxを利用してみました - Skygear]
e-Taxを利用してみました (その1)
e-Taxを利用してみました (その2)
e-Taxを利用してみました (その3)
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