新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) (イメージ) |
[新型コロナウイルス感染症について - 厚生労働省]
【8】 抗生物質は COVID-19 に効かない
抗生物質は「病原菌」 (生命) に対する薬剤です。
抗生物質は「ウイルス」 (非生命) には効きません。
抗生物質は「ウイルス」 (非生命) には効きません。
医者A「 (予防的に) 抗生物質を投与する」
医者B「原因が分からないのに、むやみに抗生物質を飲むべきではない」
医者によっては上記の医者Aのケースのように、ウイルス性疾患ではなく病原菌性疾患の可能性がある場合、予防的に抗生物質を投与することがあります。
抗生物質は ウイルス性疾患の特効薬にはならない点に注意して下さい。
【9】 COVID-19 で再陽性となる可能性
現在、一度「陰性」となり回復した方が再度「陽性」となるケースが韓国で見られます。
[新型コロナなぜ再陽性、韓国で進む研究と新たな疑問]
(ロイター:2020-04-19)
────────引用ここから────────可能性1) 再度、COVID-19 に罹患した可能性可能性2) 検知限界まで消滅したウイルスが再活性化した可能性可能性3) PCR検査の結果には不確実性があり、正しく検査できていなかった可能性────────引用ここまで────────
再陽性となる可能性について WHO が調査中ですが、もし、COVID-19 に罹患し、その後、PCR検査で陰性となって回復したとしても、現時点では、油断しない方が良いです。
【10】 COVID-19 で死亡した場合の扱い
WHOの報告によると、COVID-19 の致死率はおよそ2%です。
ただし、この致死率は統計によります…例えば医療崩壊したイタリアやニューヨーク州が致死率を押し上げていますが、トリアージ (例えば人工呼吸器を使用する患者の選別) による影響は無視できるものではありません。
そして、死者の年齢は様々であり、若いからといって死亡しないとは限りません。
COVID-19 等の伝染病で死亡した場合、その後、日本ではどのように扱われるのかというと、伝染病で罹患しているので、まずは体液が漏れないよう、石油系樹脂で出来た非透明の
納体袋で遺体は包まれます。
※神戸市が透明の納体袋を用意するなど、配慮されているところもあります。
注意点は、感染者の遺体は移動制限がかかることで、それは葬儀内容に制限がかかることを意味します。
厚生労働省は202年1月28日、感染者の遺体には移動制限がかかることを各自治体に通知しています。
※「新型コロナウイルス感染症を指定感染症として定める等の政令等の施行について (施行通知) 」によるもの。
そして、厚生労働省は、通常は禁じられている24時間以内の火葬を許可していますが、必須ではありません。
「非透過性納体袋に収納、密封されている限りは特別の感染防止策は不要で、遺体搬送を遺族らが行うことも差し支えない」としています。
また、感染症の疑いがある場合は葬儀会社に告知しておいた方が良いでしょう。
契約が成立しない、すなわち断られるケースもあり得るためです。
ので、石油系樹脂で出来た納体袋に覆われているとはいえ、基本的にはコメディアンの故・志村けんさんのように、荼毘に付した後、葬儀を行うのがよいでしょう。
【11】 マスクの目的は「感染予防」ではなく「感染拡大の防止」
日本政府が布マスクの配布を開始していますが、感染予防に役に立たないという批判はナンセンスです。
布マスクに限らず、マスク着用は1つ目の目的は自身が感染しないこと = 「感染予防」ではなく、COVID-19 の罹患者が無症状なまま感染を拡げたりしないようにすること、すなわち「感染拡大の防止」が目的です。
国際的なあらゆる組織がマスクに対する方針を変更しています。
2つ目の理由は、医療従事者向けに医療用マスクを確保し、医療従事者を守るためです (日本では政府調達し、医療従事者向けに配布しています) 。
そもそも医療用マスク (呼吸が苦しくなるレベルの特別なマスク) 以外、どのマスクでも「感染予防」効果の程度は変わりません。
[布マスクの全戸配布に関するQ&A]
(日本政府/厚生労働省の見解)
→「Q4.布製マスクに効果はあるのですか?」を参照。
[Use of Cloth Face Coverings to Help Slow the Spread of COVID-19 (英文) ]
(アメリカ合衆国の CDC の見解)
→アメリカ合衆国 では CDC (疾病対策センター) が新指針を公表し、無症状の人にも「顔を覆う布をかぶることを勧める」としました。
[When and how to use masks (英文) ]
(WHOの最新の見解)
→マスクの使い方に関するWHOの告知。
なお、罹患者は発症の2日前程度からウイルスをまき散らすことがシンガポールの 事例で確認され、この知見から「濃厚接触者」の定義が更新されました。
マスクは COVID-19 の感染拡大の防止に重要、ということです。
[患者発症2日前から濃厚接触者 新型コロナで定義変更]
(日本経済新聞:2020-04-21)
【12】 人々の不安につけ込む宗教勧誘や悪徳商法へ注意
人々の不安につけ込もうと、新興宗教の勧誘が活発化しています。
有史どころか先史以来、宗教の発明後に疫病を信仰で防いだ事例は1件もありません。
駅やスーパーマーケット周辺などでの宗教勧誘に注意しましょう。
在宅中を狙った訪問宗教勧誘や悪徳商法に注意しましょう (在宅率が高くなっているため) 。
SNS を通じた宗教勧誘や悪徳商法にも注意しましょう。
[コロナ乗じた勧誘に注意を カルトや悪徳商法―専門家]
(時事通信:2020-04-21)
【13】 フェイクニュースやデマ (ミスリード狙い) に注意 その1
フェイクニュースやデマに注意し、可能な限り裏取り (ファクトチェック = Fact Checking) を行いましょう。
デマやフェイクニュースによって被害を受けたとしても、自己責任であり、他の誰も責任を取りません。
世の中には「助けになると思って」といった善意ではなく、別の目的のためにフェイクニュースやデマを流布する輩がいることを認識しましょう。
例1)
[「日赤病院のドクターから送られてきた」はデマ SNSで拡散]
(静岡新聞:2020-04-11)
例2)
[布マスクは有効? WHOは「どんな状況でも勧めない」]
(朝日新聞:2020-04-02)
────────引用ここから────────WHO(世界保健機関)は、新型コロナ感染拡大期における布マスク使用について「いかなる状況においても勧めない」と助言している。────────引用ここまで────────
↓ Fact Checking (結論としてはミスリード)
[Advice on the use of masks in the context of COVID-19 | Interim guidance]
(WHO:2020-03-19)
→冒頭で「医療従事者」などの専門家を対象に「医療用マスク」 (medical masks) についてアドバイスするものだと明記されています。
※このガイダンスは 2020-04-06 に改訂されています。
↓ ガイダンス改訂後 (参考資料)
[Advice on the use of masks in the context of COVID-19 | Interim guidance]
(WHO:2020-04-06)
→WHOとしては、"Medical masks should be reserved for health care workers" のメッセージの通り、この暫定ガイダンスで医療従事者向けと一般向けでマスクへの評価を切り分け、供給の優先順位を説明しています。
【14】 フェイクニュースやデマ (ミスリード狙い) に注意 その2
最後に、「神奈川県医師会からのお願い」をご紹介します。
[神奈川県民の皆様へ (神奈川県医師会からのお願い) ]
(神奈川県医師会長 菊岡正和氏:2020-04-11)
────────引用ここから────────◆ごまかされないで◆この新しい未知のウイルスに、本当の専門家がいません。本当は誰もわからないのです。過去の類似のウイルスの経験のみですべてを語ろうとする危うさがあります。そして専門家でもないコメンテーターが、まるでエンターテインメントのように同じような主張を繰り返しているテレビ報道があります。視聴者の不安に寄り添うコメンテーターは、聞いていても視聴者の心情に心地よく響くものです。不安や苛立ちかが多い時こそ、慎重に考えてください。実際の診療現場の実情に即した意見かどうかがとても重要です。正しい考えが、市民や県民に反映されないと不安だけが広まってしまいます。危機感だけあおり、感情的に的外れのお話を展開しているその時に、国籍を持たず、国境を持たないウイルスは密やかに感染を拡大しているのです。第一線で活躍している医師は、現場対応に追われてテレビに出ている時間はありません。出演している医療関係者も長時間メディアに出てくる時間があれば、出来るだけ早く第一線の医療現場に戻ってきて、今現場で戦っている医療従事者と一緒に奮闘すべきだろうと思います。────────引用ここまで────────
ぜひ、リンク先の全文を読んで、そして上記の「正しい考え」とは何かを考えみてください。
ファクト (Fact:事実) に基づき、適切な行動を行い、感染リスクを最小限におさえましょう。
「自分は感染しない」など、根拠の無い思い込みはやめましょう。
それが、自分自身と家族、周りの方々を守ることに繋がります。
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