(なや、緊急事態宣言そのものは2020年4月7日から発令中)
新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) (イメージ) |
[新型コロナウイルス感染症について - 厚生労働省]
新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の情報をまとめていきます。
【1】 COVID-19 に関する用語説明
- COVID-19
2019新型コロナウイルス感染症のこと。
感染後、約2週間程度の潜伏期間を経た頃に、たいていの方が熱、咳、肺炎等を伴って発症します。
- SARS-CoV-2
2019新型コロナウイルスそのものの呼称。
人に感染するコロナウイルスは SARSコロナウイルス (SARS-CoV) 、MERSコロナウイルス (MERS-CoV) に続いて7種類目。
- エンデミック (Endemic、地域流行)
特定の地域などで、普段から継続的に病気が発生すること。
「風土病」、「地方病」のことを意味する場合もあります。
- エピデミック (Epidemic、流行)
特定の人々や特定の地域において、特定の一時期、ある程度のぽつぽつとした割合で、感染症が広がる状態のこと。
広義には、パンデミックもエピデミックの一種と考える場合もあります。
- パンデミック (Pandemic、汎発流行)
もともとの意味は、地理的に広い範囲の世界的流行、及び、非常に多くの数の感染者や患者を発生する流行を意味するものです。
現在の狭義の意味では、WHOのフェーズ6をもって、「パンデミック」とされます。
- アウトブレイク (Outbreak、感染爆発・感染症集団発生)
エピデックやパンデミックにおいて、特に感染症が突発的に急激に拡大し、集団で発生すること。
- オーバーシュート (Overshoot、爆発的感染者急増)
COVID-19 においては、2日 - 3日の間に累積感染者数が倍増し、その傾向が継続した状態のこと。
本来の金融または制御工学等の用語とはとは別の概念。
- クラスター (Cluster、感染者集団)
疫学においては「感染者集団」を “Disease cluster” と呼び、COVID-19 においては、その略称として用いられます。
クラスター (Cluster) の本来の意味は「群れ、集団、塊、果実や花の房」等で、クラスター爆弾やプラズマクラスター (シャープ株式会社の商標) のように使われます。
- ソーシャルディスタンシング (Social distancing、社会的距離の確保)
COVID-19 においては、約1.8m (アメリカ合衆国、6feet) - 2m (日本やヨーロッパ等) の物理的な対人距離 (ソーシャルディスタンス:Social distance) を保つこと。
本来の社会学用語の「ソーシャルディスタンス」とは別の概念。
- ロックダウン (Lockdown、都市封鎖)
COVID-19 においては、人々の移動や、屋外活動を禁止すること。
多くの国では、人の移動・企業活動制限等を、法的処罰をもって強制することを意味します。
日本の場合は、法源である新型インフルエンザ等対策特別措置法が憲法との兼ね合いから国民の行動制限を強制するまで規定されていないため、要請にとどまり強制力を持ちません。
【2】 COVID-19 に関する有用なWebサイト
- [新型コロナウイルス感染症まとめ - Yahoo! JAPAN]
https://hazard.yahoo.co.jp/article/20200207
→国内感染者数の推移や世界の状況、ニュースが分かりやすくまとまっています。
- [新型コロナウイルス 特設サイト - NHK]
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/
→NHK (日本放送協会) の特設サイト。日本における情報がよく整理されています。
- [チャートで見る日本の感染状況 新型コロナウイルス - 日本経済新聞]
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-japan-chart/
→国内の新規感染者数の日別ヒートマップ、都道府県別のデータ、全国の感染状況の主要データやPCR検査の実施人数等、詳細なデータがまとめられています。
- [新型コロナウイルス感染症対策サイト - 東京都]
https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/
→東京都公式サイトです。
- [COVID-19 Information & Resources - Google]
https://www.google.com/covid19/
→Googleの Web サイト (英語) ですが、ファクトチェックをしているので信頼性が高いです。
【3】 日本では、感染症指定医療機関と救急外来病院が違う
日本の場合、COVID-19 を含む指定感染症の疑いがある場合は「保健所」もしくは所定の相談窓口へ相談して下さい。
救急外来の病院では COVID-19 を診断してもらえません。
これは、日本では感染症指定医療機関と救急外来病院が異なるためです。
[新型コロナウイルス感染症にかかる相談窓口について - 東京都]
→新型コロナ受診相談窓口 (帰国者・接触者電話相談センター) がCOVID-19 に罹患した疑いがある場合の相談先です。
東京都以外は、在住の道府県の新型コロナウイルス受診相談窓口をご確認下さい。
(保健所は都道府県単位なので都道府県のWebサイトからご確認下さい)
【4】 無症状・軽症者は宿泊・自宅療養
2020年4月2日以降、軽症患者は都道府県が確保した指定宿泊施設で経過観察、または自宅療養する方針になっています。
これは、感染症指定医療機関のベッド数を軽症患者で埋めないための予防的処置です。
[無症状・軽症者は宿泊・自宅療養へ転換 退院基準も変更、4月2日から実施]
(日経メディカル:2020-04-03)
【5】 軽症と、中等症や重症の違い
軽症と、中等症や重症の違いは、入院の必要性有無と期間です。
アメリカ合衆国における入院条件も確認しましたが、日本と概ね同じでした。
- 重症 (長期入院) :傷病程度が3週間以上の入院加療を必要とするもの
- 中等症 (入院診療) :傷病程度が重症または軽症以外のもの
- 軽症 (外来診療) :傷病程度が入院加療を必要としないもの
軽症と、中等症や重症は医療従事者と一般人で認識に違いがあるのでその点はご注意下さい。
例えば、40度の熱があって倦怠感で歩けなくても血中酸素飽和度が正常値の範囲で入院の必要が無ければ「軽症」です。
酸素吸入器 → 人工呼吸器 → ECMO (体外式膜型人工肺)
入院後は症状 (重症度) が悪化すれば、それに合わせて上記のように治療を変えていきますが、臨床中や研究中の COVID-19 対処薬を希望して投与されない限り、上記の装置を付けて回復を待つだけです。
【6】 自宅療養の場合の推奨事項
アメリカ合衆国の CDC (疾病予防管理センター) が家族、パートナー、ルームメイト、世話をする人などが、感染しないようにするための推奨事項を公開しています。
[If You Are Sick or Caring for Someone - CDC]
(CDC:2020-04-14/2020-04-24)
→左のメニューから「What to Do If You Are Sick」や「Caring for Someone Sick at Home」等を開いて下さい。
────────引用・意訳ここから────────
- できる限り病人とは別の寝室やバスルームを使いましょう。
- 同じ部屋にいる時は、病人もそうでない人もマスクを着用しましょう。
- 全員がしっかり手洗いをし、咳などをする時は適切にマナーを守りましょう。
(マスクがないときは自分の腕やティッシュなどで口を覆い、使い終わったティッシュは捨てる)- 病人はペットとの接触はできるだけ避けましょう。
- ドアノブ、キーボード、キッチンのカウンター、浴室の備品など、よく触る場所は常に清潔にしましょう。
(日本の大分県でクラスター (感染者集団) が発生した事例では、医療用タブレット端末の消毒がされていなかったことが原因と判明しています)- 体をきれいに洗う (または拭き取る) のはもちろん、掃除の際は手袋とマスクをしましょう。衣服もこまめに洗濯しましょう。
- 病人の症状を観察し、医療関係者の指示に従うようにしましょう。
────────引用・意訳ここまで────────
【7】 COVID-19 はペットにも感染する
武漢市の調査では、サンプル調査した猫の約15%が COVID-19 に罹患していたそうで (n=200程度) 、ベルギーでも感染が確認されています。
[ベルギー 人から猫への感染事例を確認 新型コロナウイルス]
(NHK (日本放送協会) :2020-03-29)
人から猫などペットへの感染が確認されています。
逆に、猫などのペットから人への感染は確認されておらず、各国の防疫機関が調査中です。
犬の場合、COVID-19 の感染は、香港で弱陽性がでたケースがありますが、「罹患」していたのか、たまたま体液にウイルスを含んでいただけなのかはっきりしていません。
ただ、現時点において、犬の COVID-19 の罹患はまずないものと考えて良さそうです (ウイルスが変異すれば別) 。
いずれにしても、COVID-19 に罹患し、自宅療養せざるを得ない状況になった場合、CDCペットのアドバイザリーの通り、ペットとの接触にも気を付けましょう。
帰省や旅行をした結果、実家やその周辺を巻き込んでクラスター (感染者集団) の発生を引き起こした事例は既に発生しています。
日本政府は、ゴールデンウィークは帰省や旅行しないよう、要請しています。
例1)
[山形県の感染者22人に 知事「帰省せぬことが故郷守る」]
(日本経済新聞:2020-04-08)
→山形県で発生した、帰省者がクラスター感染源となった事例。
例2)
[女子大生、症状出た後に卒業式に出席…自粛せず欧州旅行後に発症]
(読売新聞:2020-03-30)
→広島県の県立広島大で発生した、欧州旅行した学生の感染事例。
例3)
[本学卒業生・学生の新型コロナウイルス感染症罹患者の発生および感染の拡大について]
(京都産業大学:2020-04-04)
→京都府で発生した、欧州旅行した学生がクラスター感染源となった事例。
ゴールデンウィークは帰省や旅行を自粛し、ソーシャルディスタンス (社会的距離) を (現時点では 6 feet = 約1.8m または 2m とされています) 守ることが自分自身と家族、周りの方々を守ることに繋がります。
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