2018-03-18

怪しいフィリピン人募金ボランティアに遭遇しました

先日、駅に向かう途中にフィリピン人女性から英語で声を掛けられました。
はじめは外国人観光客が道を尋ねてきたかと思い、話を伺ったところ寄付金を募っている (募金) とのこと。

強引な募金活動 (イメージ)

【状況】
  1. 駅の近くを歩いていると、突然、英語で話しかけてきた。
  2. 彼女は日本語はわからず、英語 (とおそらくタガログ語) しか話せない。
  3. 手に持ったカード (ラミネート加工した手作り) を見せてきた。
    (カードには「アジアの恵まれない子供たちへの募金」を要求する旨と、SNSのアカウントやQRコードが日本語で書かれていた)
  4. 次に、手帳に挟んだA4サイズの白い紙を広げて見せてきた。
    (紙には「Children's Joy Foundation Japan」と書かれた、一般社団法人の登記簿謄本の写し (日本語) だった)
  5. そして、手帳とペンを突き出してきて、署名と寄付 (募金) を要求してきた。
    (募金箱らしきものは持っておらず、パッと見は募金ボランティアには見えない)
当然、信用できないので拒否することは即断していましたが、いくつか質問して情報を集めてみることにしました。

【質問した内容と返答】
  • 日本語で書かれたこの紙 (法人の登記簿謄本の写し) が読めるのか?
    →Ans. 読めない。
  • ならば、この紙 (法人の登記簿謄本の写し) には何が書かれていて、どういった意味を持つのか、見せてきた理由を説明してほしい。
    →Ans. 募金活動のライセンス
    (路上で募金や各種の活動を行う場合は警察の道路使用許可が必要になりますが、当然、ライセンス (許可証) ではありません)
  • 寄付したら領収書は発行できるのか?
    →Ans. 領収書は発行できない。
  • 子供たちにお金が使われているというエビデンス (確証) を見せてほしい。
    →Ans. 無い、Webサイトを見てほしい。
  • 法人の会計報告書を見せてほしい。
    →Ans. 無い。
予想通りの曖昧な回答だったので、明確に「拒否」を伝えたところ、彼女は立ち去っていきました。
後でインターネット検索を行ったところ、以下の情報が見つかりました。

[フィリピン人募金詐欺|被害に遭わないための見分け方と断り方]
(厳選 IT弁護士ナビ:2018-01-15)
https://itbengo-pro.com/columns/29/

[駅前に出没、フィリピン系「ニセ募金ボランティア」を追う。あの許可証は本物?]
(日刊SPA!:2017-05-19)
https://nikkan-spa.jp/1333676/

立証も立件もされていないので「詐欺」と言い切ることはできません。
しかし、詐欺とは言い切れないまでも、かなり怪しい組織のようです。
署名したりお金を渡したりはせず、はっきりと拒否する対応で正解だったようです。

東日本大震災や熊本地震などのときも募金詐欺と呼ばれる便乗詐欺が問題となりました。

[震災 (東日本大震災) に関する義捐金 (ぎえんきん) 詐欺にご注意ください]
(消費者庁:2011-03-17)
http://www.caa.go.jp/jisin/110318gienkinsagi.html

[震災 (熊本地震) に関する義援金 (ぎえんきん) 詐欺に御注意ください]
(消費者庁:2016-04-14)
http://www.caa.go.jp/disaster/earthquake20160414/attention_contributions_swindle.html

このフィリピン人女性の手帳には10人ほどの名前と一人当たり1,000円や2,000円ぐらいの金額のリストが書かれていました。
これは、このフィリピン人女性の手法程度でも要求を受け入れてしまう日本人が少なくないことを示しています。

みなさんも、信用できる組織以外には寄付 (募金) しないように気を付けましょう。

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